早期だからこそ知って欲しい! 癌初期の治療ガイド
リスクのない治療法 再発・転移を起こさない治療法とは
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食道がん

食道がん

食道がんは、口から胃までの間の食道にできる悪性腫瘍で、圧倒的に中年の男性に多いことで知られているがんです。

罹患者は40代から70代の男性がほとんどで、男性が女性の3倍以上も多いといわれています。

原因として考えられるのは、喫煙や飲酒など。口から入れた食べ物などの刺激が、ダイレクトに影響を及ぼすからです。

食道がんの進行速度とステージ分類

食道がんの進行度を知るためのステージ分類は、日本食道学会が作成した食道癌取り扱い規約に基づいて判定されます。

腫瘍が食道壁のどこまで浸潤しているかという点と、リンパ節への転移がみられるかどうかという点、遠隔転移があるかどうかという点の3つを組み合わせて診断します。一般的に初期とされるステージⅠとⅡについて、判断基準をまとめてみました。

<ステージⅠ>

  • 腫瘍が食道壁の粘膜内にとどまっていて、リンパ節転移と遠隔転移がない
  • 腫瘍が食道壁の粘膜下層にとどまっていて、リンパ節転移と遠隔転移がない

<ステージⅡ>

  • 腫瘍が食道壁の粘膜内にとどまっているが、原発巣から少し遠いリンパ節(第2群)に転移している
  • 腫瘍が食道壁の粘膜下層内にとどまっているが、原発巣に近いリンパ節(第1群)に転移している
  • 腫瘍が食道壁の粘膜下層内にとどまっているが、原発巣から少し遠いリンパ節(第2群)に転移している
  • 腫瘍が食道壁の固有筋層にまで達しているが、リンパ節転移や遠隔転移がない
  • 腫瘍が食道壁の固有筋層にまで達しており、原発巣から近いリンパ節(第1群)に転移している

食道がんのステージⅠ・Ⅱでの治療後の生存率

食道がんも他のがんと同様、ごく初期に発見して治療を開始すれば5年生存率が80%以上と高い治療効果が期待できます。ただし、ステージⅡ以上になると予後は厳しくなってしまうようです。

ステージⅠ…治療後の5年生存率は80~90%

ステージⅡ…治療後の5年生存率は50~60%

初期段階での症状の特徴

食道がんは、ほとんど症状の出ないまま進行することが多いがんですが、注意していれば初期症状に気が付いて発見できる可能性があります。多くの患者さんが以下のような初期症状を訴えていますので、このような症状が出たら要注意です。

  • 食べ物を飲み込むときに違和感がある
  • 酸味のある物や熱いものを飲み込むときにしみる
  • 胸の奥がチクチクする

食道がんの一般的な治療法

ごく初期の小さな腫瘍なら、口から内視鏡を入れて腫瘍を取り除く内視鏡治療が可能です。それよりも進行している場合は、手術によって腫瘍を取り除く外科治療、放射線療法、抗がん剤治療を行います。

【食道がんの一般的な治療法】

  • 内視鏡治療
  • 外科的手術
  • 放射線治療
  • 抗がん剤による化学療法

食道がんの初期治療にもリスクはある

食道がんの初期治療は、内視鏡手術が一般的です。内視鏡手術は大きな傷口を作らないので通常の手術に比べて傷跡が小さく、体の回復が早いというメリットが。

しかし、モニターを見ながらの作業なので、高度な技術が必要となる上に、手術時間が長くなり体に負担がかかるリスクがあります。

食道がんの抗がん剤によるリスクは副作用だけではない!?

食道がんは、その多くが進行した状態での発見が多いです。進行性の食道がんには、放射線治療と化学療法を併用しての治療を勧められることがあります。抗がん剤治療と放射線治療を併用した場合、手術と同等の治療成績があがっているという報告もあります。[注1]

抗がん剤治療は正常な細胞も攻撃してしまうので、副作用がひどく治療中は非常につらい思いをする人もいらっしゃるため、既に症状が進行した食道がんには抗がん剤が使用できません。

食道がんの手術は予後が大変なので、放射線治療と抗がん剤の併用は体力のない人などに投与すると思わぬ結果に繋がることもあるのです。

[注1]がん研有明病院:抗がん剤の知識・抗がん剤治療の進歩と現状

リスクのない食道がん治療とは

リスクのない食道がんの治療法として今注目を集めているのが、遺伝子治療という方法です。食道がんをはじめとする消化管壁に発生する腫瘍は、p53遺伝子という遺伝子が関わっていることが最近の研究により明らかになりました。

食道がんは発生する前に食道部分が変質するバレット食道という状態になることがあるのですが、そこからp53遺伝子の変異が起きることでバレット食道が食道がんへ移行するのではないかと考えられています。[注1]

現在、このp53遺伝子の変異を早期に発見することで食道がんを早期発見するという研究が続けられていますが、実用化の段階が進めばがん増殖のメカニズムを止めることで、リスクのない食道がんの治療法が実現するのではないかと期待されています。

[注2]NPO法人オールアバウトサイエンスジャパン:食道がんの発生までの遺伝子変化

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