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大腸がん

大腸がんは小腸の周りを囲むようにある結腸にできる結腸がんと、肛門に近い部分の直腸がんとに分かれます。50歳以上の男女が罹患(りかん)しやすく、特に女性では死亡者数第1位になるほど急増しているがんです。

大腸がんは食事やストレスの影響を受けやすい病気で、食生活が欧米並みに変化していることなどもあり、近い将来は罹患者数も死亡者数もトップになるのでは、と言われています。

初期段階での症状の特徴

大腸がんの初期は、ほとんど症状が出ないという特徴があります。腫瘍ができても、相当大きくなって出血するまでは気が付かないことが多いので、定期健診などでマメに大腸の様子をチェックしておかなければなりません。

以下のような症状が出始めたら、早めに専門医を受診しましょう。

  • 血便
  • 下痢や便秘が続く
  • おなかの痛み
  • おなかの違和感やしこり

大腸がんの進行速度とステージ分類

がんの中では比較的進行が遅いといわれている大腸がん。腫瘍が粘膜下層まででとどまっている初期の段階では、リンパ節への転移はあまり見られないので、腫瘍が大腸のどの層にまで達しているか、という点がステージⅠかⅡかの分類の基準となります。

<ステージ0>

腫瘍が大腸の粘膜内にとどまっている

<ステージⅠ>

腫瘍が大腸壁内にとどまっている

<ステージⅡ>

腫瘍が大腸壁を超えて湿潤しているが、ほかの臓器や組織には転移していない

大腸がんのステージⅠ・Ⅱでの治療後の生存率

早期の段階で見つかればほぼ100%完治できると言われる大腸がんですが、肛門から遠ければ遠いほど症状が出にくく、進行してから見つかるケースが多いのが現状。肝臓や肺に転移してから、転移先の症状でがんが発見される、という場合もあります。

ここでは、結腸がんがステージⅠやⅡの初期に見つかった場合の5年生存率をまとめています。

結腸がんステージⅠ…治療後の5年生存率は89%

結腸がんステージⅡ…治療後の5年生存率は79%

大腸がんの一般的な治療法

大腸がんはほかのがんとは異なり、放射線や抗がん剤が効きにくいという特徴があります。ですから、第一の選択として考えられるのは、内視鏡や腹腔鏡、外科手術などで腫瘍を取り除く治療法です。

ごく初期のがんなら、内視鏡で体に負担をかけずに治療できます。内視鏡が難しい場合は腹腔鏡、それも難しいなら開腹手術を行います。

外科手術の後の補助的な治療として、抗がん剤を用いた化学療法や放射線治療を行うこともありますが、根本治療ではありません。

【大腸がんの一般的な治療法】

  • 内視鏡治療・腹腔鏡治療
  • 外科的手術
  • 放射線治療・抗がん剤治療

大腸がんの内視鏡治療の方法とリスク

先端に小型カメラとライトがついた細長い筒状の手術器具を使い、大腸内部をモニター画面に映しながら手術を行う内視鏡治療は、大腸がんの初期治療で多く使われる治療法です。ここでは、そんな大腸がんの内視鏡治療の方法とリスクを紹介します。

ポリペクトミー

キノコ形の2cm未満の腫瘍には、電流が流れる輪であるスネアをひっかけ、腫瘍とまわりの粘膜を焼ききるポリペクトミーを行います。外来でもできる比較的負担の少ない治療法です。

内視鏡的粘膜切除術(EMR)

平らな形をした腫瘍には、腫瘍に生理食塩水を注入してからスネアをひっかけるEMRを行います。この治療法は、場合によっては入院が必要です。

内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)

腫瘍の下側に薬液を注入しながら、腫瘍を電気メスで薄くはぎとる治療法です。ポリペクトミーやEMRでは切り取れない大きな腫瘍も一度に切り取ることが可能。なお、この治療法は、数日間入院が必要です。

内視鏡治療のリスク

内視鏡治療では、腫瘍を切り取ったところがまれに出血したり、穴があいたりします。その場合、内視鏡を使用して止血したり、穴をふさいだりして対処。内視鏡で対処できない場合は手術が必要です。また、がんの取り残しや転移・再発の可能性があります。

大腸がんの遺伝子治療について

遺伝子治療は、がんを抑制する遺伝子を体内に入れ、がんの死滅や遺伝子の正常化をうながす治療法。一人ひとり、がんに関わりがある遺伝子などを全て検査し、異常がないか把握してから治療を行います。

もし大腸がんが転移・再発した場合、内視鏡治療だけでなく、外科的手術や抗がん剤治療を行う必要があります。しかし、大腸がんの原因となりえるRAS遺伝子変異が起こっていた場合、薬の効果が見られないと言われています。RAS遺伝子に異常が起こっているかを検査してから治療するほうが良いでしょう。

当サイトでも、遺伝子治療や遺伝子検査について詳しく紹介していますので、興味のある方はご確認ください。

大腸がんの原因と早期発見のポイント

早期発見・早期治療で高い生存率を得ることができる大腸がんですが、初期の自覚症状に乏しい点に注意が必要です。大腸がんの原因や、早期発見のポイントなどについて見ていきましょう。

大腸がんの原因は食生活・ストレス・運動不足など

大腸がんの主な原因として考えられているものは以下のとおりです。これらの発症リスクを軽減すれば、大腸がんになる可能性を低下させることも可能だと考えられます。

食生活の欧米化

日本は、野菜や魚類が多かったかつての食生活から、肉料理中心で繊維質が少なく脂質が多い食生活へ移行しています。これに加えてジャンクフードの多食も、大腸がん増加の要因といわれているのです。

ストレス

現代人には避けて通れないものですが、ストレスによって大腸がんのリスクが上昇すると考えられています。

運動不足と肥満

食生活が欧米化しているところへ運動不足が加わると肥満が加速してしまいます。これも大腸がんのリスクとして大きなものです。

飲酒

お酒の飲みすぎによって、大腸がんのリスクが増えると考えられます。

家族の既往歴

遺伝的な要素としては、家族に大腸がん系疾患の人がいる場合はリスクが上昇するとされています。

大腸がんの早期発見ポイントは定期的な健診!

大腸がんは、初期の自覚症状がほとんどないケースが多いです。そのため、自覚症状を覚えたことによる早期発見には、あまり期待できません。むしろ、自覚症状が出てからでは進行してしまっている恐れが強くなります。

そのため、大腸がんの早期発見ポイントは

  • 定期的な健康診断
  • 大腸がん検診

を行うことです。

具体的には、便に血液が混ざっていないかを調べる「便潜血検査」が挙げられます。

大腸がんの早期発見に繋がる「便潜血検査」の流れ

大腸がんは、早期の段階から腸内の出血が便に付着するケースも多いため、便潜血検査による早期発見が期待されるのです。便ががん細胞を超えて行くときに、擦れて出血したものが便に付着する、というのが潜血のメカニズムです。

現在行われている便潜血検査の流れは、主に提出日と前日、2日分の便を採取して血液が混じっているかどうかを調べるというもの[1]。

一般的に行われている便の採取方法は、表面を専用の棒で均一に擦り、少量を削るようにすくい取り、そのまま液体が入った専用の容器に格納するという流れです。

専用の棒は容器のフタの裏側からのびている形になっており、容器に挿し込めばフタができるようになっています。

便潜血が確認されたら「大腸内視鏡検査」を行う

とはいえ、「便潜血検査で陽性と判定された=大腸がん」だとは限りません。痔の影響で陽性結果がでるケースもありますし、その他大腸がん以外の原因による出血も考えられるためです[2]。そのため、大腸がんの確定診断はさらなる検査を行った上での話となります。

集団検診の報告では,便潜血陽性になる方は1000人いたら50人ほどになります。さらにそのうちの2-3%である1-2人が大腸がんと診断されます。なお,便潜血反応による大腸癌検出率は,進行癌で60-75%,早期癌で30-40%であり,2日間連続検査法を行うことで10-15%程度検出率が改善するとされています。

出典:便潜血陽性と言われたら|メディカルトピア草加病院

便潜血検査の次に行われる検査としては、大腸内視鏡検査が一般的です。胃の内視鏡検査を「上部内視鏡検査」と呼ぶのに対応し、大腸内視鏡検査を「下部内視鏡検査」とも呼びます。

ファイバースコープを腸管に挿入して実際の状態を目視で確認し、必要に応じて画像として残し診断に活用します。大腸内視鏡検査では、検査中に発見したポリープやがんをスコープに内蔵された器具を使用して切除することも。

腸管内に便が残っていると鮮明な映像が得られないため、前日は食事制限があり、当日の朝から下剤や専用の腸管洗浄液を飲む必要があります。

その他、直腸を触診する検査法や、バリウムを使用したX線による注腸造影検査もあります。[3]

参考:[1]日本医師会のホームページ『知っておきたいがん検診/大腸がん検診』

参考:[2]国立がん研究センター・がん情報サービスのホームページ『大腸がん/基礎知識』

参考:[3]国立がん研究センター・がん情報サービスのホームページ『大腸がん/検査・診断』

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