早期だからこそ知って欲しい! 癌初期の治療ガイド
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膀胱がん

膀胱がんは、前立腺や腎臓などの泌尿器系のがんで2番目に多いと言われています。特に男性が発症しやすく、確率は女性の約4倍。40歳を超えると発生しやすくなり、60歳以上でピークを迎えます。臓器に転移しやすい特徴がありますが、進行スピードは比較的遅く、悪性度も低いため、治療の効果が出やすいがんです。

初期段階での症状の特徴

膀胱がんには、さまざまな初期症状があります。そのなかでも特に多いのは、尿に血が混じる「血尿」。発生している人のうち約7割以上に血尿の症状が現れています。

膀胱がんによる血尿の特徴は、痛みを伴わないこと。痛みや違和感があるときは、尿管結石や膀胱炎になっている可能性が高いようです。

そのほか、排尿時に強い痛みを感じたり、残尿感があったりした場合も、膀胱がんの初期症状の可能性があるので注意が必要。

以下のような症状を感じたら、早めに受診しましょう。

  • 血尿が出る
  • 血尿が出ているのに痛みがない
  • 尿検査で尿潜血に陽性反応が出たことがある
  • 頻尿(朝起きてから夜寝るまでの間に8回以上)
  • 排尿時に痛みや下腹部に違和感がある
  • 膀胱炎の治療を受けても、症状が一向に良くならない
  • 残尿感がある

膀胱がんの進行速度とステージ分類

膀胱がんは膀胱内の粘膜層を奥深く進行していき、やがて粘膜の下層部分を突き破り、周辺の臓器へ広がっていきます。

そのほかにも、リンパや血流に乗って、リンパ節転移や肺・肝臓などの他の臓器に転移するケースもあり、転移しやすい厄介ながんなのです。

膀胱がんのステージは、TNM分類という方法で決められています。

T:がんが発生した部位の進展度

  • T is…他の臓器に転移がなく、完全に切除出来れば再発する可能性が極めて低い状態
  • T a…がんが粘膜内に進行している
  • T1…粘膜下に浸潤しているが、膀胱筋層へは到達していない
  • T2…膀胱筋層まで広がっている
  • T3…膀胱筋層を突き破り、周囲脂肪組織に進展している
  • T4…前立腺、子宮、膣、骨盤壁、腹壁など周囲へ臓器にまで広がっている

N:リンパ節への転移の有無

  • N0…所属リンパ節に転移なし
  • N1…2cm以下の1個の所属リンパ節転移がある
  • N2…5cm以下の1個の多発性リンパ節転移がある
  • N3…5cm以上の所属リンパ節転移がある

M:がんが他の臓器へ転移していないか

  • M 0…他の臓器への転移なし
  • M 1…他の臓器へ転移している

ステージはT分類・N分類・M分類の組み合わせで判断します。

<ステージ0(Ta・Tisで、かつN0・M0)>

・上皮内がんや粘膜内に進行している状態で、リンパ節転移や遠隔転移がない

<ステージⅠ(T1で、かつN0・M0)>

・粘膜下に浸潤しているが、膀胱筋層へ進行しておらず、リンパ節転移や遠隔転移もしていない

<ステージⅡ(T2で、かつN0・M0)>

・膀胱筋層まで広がっている状態で、リンパ節転移や遠隔転移がない

膀胱がんのステージⅠ・Ⅱでの治療後の生存率

膀胱がんは数多くあるがんの種類のなかでも初期症状が現れやすく、早期発見されるケースが多いです。そのため、がんが進行しているケースが少なく、5年生存率が90%以上あります。

ステージⅠ…手術後の5年生存率は約95%

ステージⅡ…手術後の5年生存率は約80%

膀胱がんの一般的な治療法

ステージによって治療法が異なる膀胱がん。ステージ0のがんは、内視鏡療法で治療をします。内視鏡の先端から高周波の電流を流し、がんを焼き切り、治療後はワクチンを膀胱内に注入して再発を防止。内視鏡による治療は、開腹しないため肉体的負担が少ないのが特徴です。ただし、粘膜やその下の粘膜下層までにとどまっている表在性がんの場合は再発するリスクが高め。再発を防ぐために、治療後に抗がん剤やBCGを膀胱内に注入することがあります。

ステージⅠになると、膀胱をすべて切除する「膀胱全摘除術」が行なわれます。以前は膀胱を一部だけ切除する方法もありましたが、再発する可能性が高いため、現在ではほとんど行なわれていません。膀胱全摘除術では、転移や再発を防ぐために、前立腺や骨盤内リンパ節、尿道を同時に切除します。女性の場合は、子宮も切除することもあるようです。

膀胱がんの一般的な治療法

  • 内視鏡療法
  • 外科療法
  • 化学療法
  • 放射線療法

初期治療にもリスクはある

膀胱を温存できる内視鏡療法では、電気メスで腫瘍を切除するため、術後に切り取った部分が再度出血してしまう「後出血(こうしゅっけつ)」が起こります。出血は一時的なものであると言われていますが、ごくまれに再手術が必要になることも。

そのほかにも、膀胱に穴が開く「膀胱穿孔(せんこう)」や細菌の感染による「前立腺炎(ぜんりつせんえん)」や「腎盂腎炎(じんうじんえん)」になる可能性もあるようです。

膀胱全摘除術では、膀胱と周辺組織をまとめて切除するため、男性の場合は射精ができなくなりなり、さらには、ED(勃起障害)になる人も少なくありません。

また、膀胱全摘除術と合わせて行なわれる尿路変更術では、食物の摂取・消化・排泄を行う「腸管」と尿管の縫合不全になることもあります。

こうしたケースは決して多くありませんが、術後数年間は定期的に病院へいき、再発や転移、合併症がないかチェックしていくことが非常に重要です。

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