早期だからこそ知って欲しい! 癌初期の治療ガイド
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免疫療法との違い

遺伝子

癌治療の分野の中でも、新しい手法として注目されている免疫療法と遺伝子療法。同様の治療法のように思われがちですが、それぞれ癌細胞へのアプローチの仕方が異なり、治療効果も違っています。

免疫療法と遺伝子療法の違いを確認するとともに、より新しい治療法と言われる遺伝子療法の利点について考えてみましょう。

遺伝子療法と免疫療法のそれぞれの仕組みをまとめよう

それぞれの治療法が、癌細胞を抑制する仕組みについて簡単にまとめてみました。

癌細胞を見つけ出して減らす治療法と、癌細胞そのものを根本的に変化させる治療法、といった点が異なっているようです。

免疫療法の仕組み

癌細胞を見つけて攻撃する

癌細胞などの異物を攻撃して抑制する働きを持つ免疫細胞を、体外で大量に培養して再び体内に戻し、免疫力を強化させる治療法。

遺伝子療法の仕組み

癌細胞そのものを正常化させる

傷ついた遺伝子によって増殖し続ける癌細胞を、がん抑制遺伝子を投与することで正常化させる治療法。癌を見つけ出して攻撃するのではなく、癌細胞自らに自死(アポトーシス)を促すので、根本治療が可能になる。

癌の遺伝子療法におけるアポトーシスの仕組みを解説

癌細胞のアポトーシスについて、その仕組みや他の治療法との違いについて解説いたします。

アポトーシスとは細胞の「プログラムされた死」

よくアポトーシスの仕組みの例として出されるのは、オタマジャクシのしっぽがカエルに成長したときには消えてしまう現象です。

最初から死んでいくことをプログラムされている細胞が「プログラムどおりに死んでいく」ことが発生学でいうアポトーシスです。人間では、お腹の中にいる胎児には水かきがありますが、生まれるときにはなくなっています。指の間にある細胞が死んでいくことで、5本にわかれた指が形成されます。

他にも、肌にターンオーバーがあり、角質化した肌が「垢」となって肌から剥がれ落ちるのも、ひとつひとつの細胞に死がプログラムされており、寿命があるからです。角質化した段階で肌細胞は細胞単位で死を迎えています。肌に限らず、体の中では新しい細胞が作られる一方で、多くの細胞がプログラムどおりに死んでゆきます。

癌は遺伝子に複数の傷がつくことで発症する

何らかの理由で細胞が死ななくなり、分裂・増殖を繰り返すようになってしまった状態が「癌」です。

よくがんの原因は「遺伝子に複数の傷がつく」ことだと言われています。癌細胞をどんどん増やすような遺伝子が活性化したままになってしまったり、異常な細胞を抑制する仕組みが効かなくなったり、といったエラーが積み重なると、その遺伝子の傷を持った細胞がどんどん増えてがんを発症してしまうのです。

実は健康な人の体の中にも、まれに遺伝子エラーの発生した細胞が発生することがあります。しかし、多くの場合は癌抑制遺伝子によって異常を治したり、アポトーシスを誘導させて結果的に排除できているのです。

癌の遺伝子治療とは癌細胞をアポトーシスに導くこと

癌の遺伝子療法は、増殖していく癌細胞を「アポトーシス」に導くことで増殖のスピードを穏やかにしていく治療方法です。

癌細胞に「癌抑制遺伝子」を導入し、細胞自身に細胞増殖を抑制するようなたんぱく質を作らせることでこれを可能にしています。

どうやって癌細胞に遺伝子を導入するかというと、主にウイルスをベクターとして用います。ウイルスに正しい遺伝子を入れて、ウイルスごと体の中に取り込ませるのです。

なお、文部科学省・厚生労働省の「遺伝子治療臨床研究に関する指針」を見ると、遺伝子治療の定義は

"一.この指針において「遺伝子治療」とは、疾病の治療を目的として遺伝子又は遺伝子を導入した細胞を人の体内に投与すること及び二に定める遺伝子標識をいう。
二.この指針において「遺伝子標識」とは、疾病の治療法の開発を目的として標識となる遺伝子又は標識となる遺伝子を導入した細胞を人の体内に投与することをいう。"[注1]

と定められています。

[注1]文部科学省・厚生労働省:遺伝子治療臨床研究に関する指針[pdf]

癌抑制遺伝子として有名なのはp53遺伝子

医療器具

癌抑制遺伝子として有名なのはp53遺伝子で、アポトーシス誘導機能を持っています。正常細胞では機能しているこのp53遺伝子が傷つくと、細胞が死ななくなってしまい、がん発症のリスクが高まると言われています。

そこでP53遺伝子の機能を失った細胞に正常なp53遺伝子を送り込めば、癌細胞は増殖しなくなりやがてはアポトーシスを迎えると期待できるのです。

なお、正常な細胞は、もともと癌抑制遺伝子を持っているので、送り込まれたp53遺伝子の影響を受けません。抗癌薬の場合、正常な細胞も攻撃してしまうことで副作用が現れやすくなりますが、遺伝子治療では正常な細胞へのダメージを減らすことができるので、副作用が少ない治療法だと言えます。

遺伝子治療は期待できる効果に個人差がある

ただし、遺伝子治療は万能というわけではありません。複数のエラーによって引き起こされているがんでは、1種類だけの癌抑制遺伝子が癌化しているとは限らないため、同じ遺伝子治療でも個人によって効果に差がでることがあるのです。[注2]

がんの遺伝子治療は、他の治療方法を組み合わせることでより効果を高めたり、生存率を高めたりする可能性が高くなる治療法です。また、標準治療が不可能な状態であっても挑戦できる治療だという点も大きなメリットといえます。

[注2]一般社団法人 日本消化器外科学会:大腸癌,胃癌,肺癌症例における癌抑制遺伝子p53の免疫組織学的検討およびSSCP法による点突然変異検出との比較[pdf]

癌を根本治療できるのは遺伝子療法

上記で説明したように、体内のあちこちに存在している癌細胞を免疫システムによって探し出して攻撃する、というのが免疫療法の考え方であり、遺伝子療法との大きな違いがそこにあると言えます。

免疫療法では、癌細胞そのものは変化しないで増殖を続けているわけですから、免疫細胞を増強して癌細胞への攻撃を強化しても、効果は徐々にしか現れません。遺伝子療法も即効性はありませんが、遺伝子を正常化して癌細胞そのものを変化させるため、体内から癌を見つけ出して攻撃する必要はなく、癌細胞が勝手に正常な細胞へと変化したり、アポトーシスして消えてくれます。免疫療法との大きな違いは、癌細胞を攻撃させて「殺す」ではなく、アポトーシスさせる点にあるのです。

どんな病状の方でも治療できるのは遺伝子療法

外科手術や抗がん剤などの標準治療においても、免疫療法など一部の先進医療でも同じですが、患者さんの体調や体力の有無、病状の進行具合によって治療が行なえない可能性があります。

進行がんで腫瘍のサイズが大きすぎたり、あちこちに転移が見られる場合は、外科手術ができずに抗がん剤治療のみになってしまうこともありますし、逆にまだ腫瘍が小さすぎで外科治療ができないケースもあります。腹水や胸水が多い状態などでは、免疫療法が適用とならない場合もあるそうです。

このように、初期から進行がんまで、様々な病状の患者さんの誰にでも適用となる治療法は、実はそれほど多くありません。

その点、患者さんがどのような状況であっても幅広く治療が行える方法として注目されているのが遺伝子療法です。

まだ腫瘍になっていないごく初期の癌の場合は、腫瘍ができそうな場所を予測して治療が行なえますし、ほかの治療法が適用とならない末期がんの方でも、体の負担が少ないので積極的に治療を行うことができます。

癌の免疫療法を行っている4つのクリニック

プルミエールクリニック

オリジナルの癌治療を提供しており、単体での免疫療法ではなく免疫細胞療法、低用量抗がん剤、分子標的薬、ワクチン療法、温熱療法などを組み合わせた治療を行っています。

対応している治療法が非常に豊富であるため、患者一人ひとりに合った治療が期待できるクリニックです。治療はすべて自由診療となり、公的な保険が適用できる治療法はありません。

また在宅診療にも対応していて、往診で免疫細胞療法(リンパ球療法・樹状細胞療法・がんペプチドワクチン療法)を受けることも可能です。通常診療では通院にストレスがかかる、と感じている方には在宅診療がおすすめです。

瀬田クリニック

国内初のがん免疫細胞治療専門医療機関として開院したクリニック。

手術で切除した癌細胞を預かる「自己がん組織バンク」というサービスがあり、再発予防治療や再発時の治療に活かすことができます。

提供している免疫療法はファイバーブレーク治療、免疫新薬(抗体療法)、ペプチドを用いた免疫細胞療法、超特異的リンパ球群連射療法の4種類。事前に一人ひとりの免疫状態を調べた上で、治療法を選択することを心がけているそうです。治療はすべて自由診療となります。

東京ミッドタウン先端医療研究所

東京ミッドタウン先端医療研究所では、樹状細胞ワクチン療法を中心にナチュラルキラー細胞療法(NK細胞療法)、活性化リンパ球療法(アルファ・ベータT細胞療法)を患者の状態に合わせて組み合わせることで治療を行っています。

それぞれの治療のデメリットを補い合い、高い効果を狙うプラスαの免疫療法が期待できるクリニックです。

免疫療法だけではなく高精度放射線治療を受けることも可能。

東京ミッドタウン先端医療研究所も全ての検査、治療が自由診療となります。

セレンクリニック東京

がんの特徴や症状、進行度など、個人によって異なるがんに対して「個別化医療」を目指すクリニックです。

樹状細胞ワクチン療法を中心として、活性リンパ球療法、NK細胞療法、BRM療法(非特異的癌免疫療法)などを患者の状態に合わせて行います。治療はすべて自由診療。

他の医療機関とも綿密に連携して治療を進めてくれるので、セカンドオピニオンとしても非常に信頼できるクリニックだと言えます。

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